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第28回 スタートから5キロまでの快走法
スタートから5キロまでが、完走の善し悪しを決める大事なタイミングとなります。
朝5時のスタートの花火が上がったら、さぁいよいよホノルルマラソンの幕開けです!!
まずスタート直後、周囲はとても混雑しています。
なかなか自分の思う通りに走れなくても、絶対に慌てないでください。
ついテンションが上がっても、スタートダッシュはしない。
そして少し遅いと思えるペースで良いのです。
後ろからゆっくり、トコトコとマイペースで走り出すのが正解です。
あくまでも完走を目指し、競走ではありません。
自分の力を発揮できるかどうかの闘いなのです。
ウォーミングアップの記事でも、お伝えしましたが、スタートから5キロまではウォーミングアップと考えると良いでしょう。
呼吸、ランニングフォームなどの全体的な調子をみながらリズムをつくります。
調子が良いからと思っても、他のランナーをどんどん追い抜くことはオススメしません。
道は長~いのです、じっくり走りましょう。
第29回 5キロから10キロまでの快走法
5キロまでにつくったリズムで走ってください。
これからが本当のスタートです。
調子が良いからとスピードアップは控え、でもまたスピードを抑え過ぎない程度で走って下さい。
会話ができるくらいの余裕で走るのがオススメですね。
とくに若い方々は10キロくらいまで体力任せでも楽に走れます。
そこに落とし穴があります・・・。
後半必ずスピードダウンします。
そして歩くことになりますので、自重しながら走りましょう。
マラソンは「走って行けるところまで、走ってみよう」では通用しません。
10キロを過ぎると、ダイヤモンドヘッドの登り坂が待っていますよ。
5キロ~10キロの間が苦しいようでは、オーバーペース気味です。
一度スピードを落として、呼吸を整えて走るリズムを作り直しましょう。
ちょうど同じくらいのペースで走る集団か個人のランナーを見つけて、後をつかせてもらいましょう。
第30回 10キロから15キロまでの快走法
10キロまで余裕で走れた方でも、ちとツラい出来事が待っています。
10キロから15キロの区間は・・・
ダイヤモンドヘッドの山越えです。
本当に山を越えるわけではありませんが、登り始めの頃から道幅が狭くなり、平地と同じリズムで走ると呼吸が乱れ、脚にキマス。
なので平地とは異なりますが。。。
登りの走り方
スライドを狭くして(小刻みに)、気持ち程度ほど上体を前傾にして走って下さい。
下りの走り方
下りは・・・重力に任せた勢いで速く走ってはいけません。
登りよりも下りの方が脚に負担がかかります。
呼吸の乱れは取り戻すことができますが、脚の痛みは取り戻すことが極めて難しいのです。
10キロまで快調なペースで走れていたら、坂はあまり苦にもなりませんが、ムキにならないでください。
「前半は我慢、我慢」です。
エネルギーを使い過ぎず、後半スピードを維持できるように、脚力に余力を残しておきましょう。
第31回 15キロからハーフ地点までの快走法
ダイヤモンドヘッドのコースが終わり、カハラ地区を走り過ぎればハイウェイに入ります。
このハイウェイは景色があまり良くなくて、走っているだけのような感じがするのは私だけでしょうか。
とにかくものすごく長く感じて・・・。
が、ここでは地元の方からのたくさんの声援があります。
ハーフ地点までの「行き」は、この声援をパワーに変えて乗り切ってください。
そしてハワイカイでUターン!ですよ。
いよいよ後半戦です
このハーフ地点で、
「やっと半分かぁ~」と思うか、
「もう半分かぁ~」と思えるのかで後半戦の走り方が違ってきます。
ちなみに目標タイムがあれば、
ハーフ地点の通過タイムの目安は・・・
サブ3(3時間台):約1時間29分
サブ4(4時間台):約1時間59分
サブ5(5時間台):約2時間27分
ここで安心すると何だかどっと疲れたりもします。
(心身相関といいます。笑)
調子が良い場合は、ペースを上げても大丈夫ですが、僅かに上げる程度にしておくべきでしょう。
よっしゃーっと気合いを入れ直して無用なペースのアップダウンは控えましょう。
だってまたあのダイヤモンドヘッドの坂を上り下りするのですよ!
ここからはトレーニングや、レースプランの差が個人間で差が大きく出ます。
ちょっとカラダに違和感を感じる頃です。
急に脚が重くなる方が多いですね。
こうなると最後まで持つか不安になります。
無理は禁物で痛みやケイレンの予兆がある場合は、
歩いたり、その場でストレッチすることをオススメします。
もし完全に休むのであれば特段に事情がなければ5分以内にしておいてください。
体が冷えてしまい。
再びリズムを戻すのに時間とエネルギーががかかります。
第32回 ハーフ地点から30キロまでの快走法
さぁいよいよ後半戦です。
もう半分かと思えた方は・・・
ハーフ地点からの10キロを頑張り過ぎると、30キロからペースダウンになってしまいます。
「マラソンは30キロから」
「30キロまでは脚の力を残す」
という言葉を思い出しながら、体力と脚力を温存しましょう。
もしペースを上げたい場合は、ピッチを少しだけ速くするくらいで良いでしょう。
スライドを大きくするのはやめておいた方が無難です。
なぜなら大きな筋力を必要としてしまうために、呼吸は辛くなくても30キロ以降で脚が持ちにくくなります。
ペースを上げなくても、この頃はかなり疲労している方がほとんどです。
ようやく半分か・・・と思える方が大半でしょう。
いま走って来た距離をまたもう一度走るの!?
なんて一瞬、ゴールまで持つのか不安になります。
脚が重くなり、痛みやケイレンの予兆が出てきます。
こういった時は、ストレッチをしたり腕をぶら下げて走ったり、走りながら肩を上下に動かしたりするのもオススメです。
または意識を違う方向に向けてみるのも良いでしょう。
歩道で応援している現地の人に手を振り、景色を少しだけでも眺めてリセットしてみて下さい。
加えてこの頃は、走るので精一杯です。
給水所でフラフラしてても、ランニングシューズを濡らさないように気をつけてください。
シューズが重くなり、濡れて走り余計に難くなります。
これはスタート直後から気をつけなければならないことですが、後半は影響が大きく感じて心身ともにストレスになってしまいますので要注意!!
第33回 30キロを過ぎたら
30キロを過ぎたら、さぁ持てる力を全て出しましょう。
初めてだけと結構余裕あり、まだイケる~の方は次々と先に走っているランナーを追い抜いて行きましょう。
俺って・・・
私って・・・
もしかして速い!?
なんて錯覚するほど爽快です。
といっても30キロを過ぎた頃は、周囲のランナーは大半がペースダウン、または歩いている方がほとんどなんですけどね(笑)
マラソンは30キロ、35キロの壁があると言われていますが、いやいやホノルルマラソンでは、壁どころか、山があるのです。
そうです!!
再びダイヤモンドヘッドを登るのです!
また登るんかい!!!
と・・・一瞬、
絶望的になりそうですが、もうこうなると体ではなく心の勝負となります。
「もうダメだ」なんて決して思わないで下さい。
(本当に失速しますから、ネガティブな思い込みは禁物)
ここで思って欲しいことは、ウソでも結構ですので「まだいける!」!
なかなか動かない脚に向かって「これは自分の脚ではない!」
このくらいフィニッシュへの執念を無くしてはいけません。
第34回 フィニッシャーとなれ
こんちくしょー!!
と必死なってダイヤモンドヘッドを登り、降りたらフィニッシュ!
と・・・言うわけには行きません。
もうすぐカピオラニ公園が見えます。
すると、ゴール間近ですよ~。
間近だと言われても、少し右にカーブして走った後は、実は長~い直線が待っているのです。
マジで!と思います。
でも最後まであきらめないでください。
フラフラでしょうが、もうハッキリ言ってガムシャラに行くしかありません。
(ダッシュするかどうかはご自身の判断で)
疲れていようが、膝が痛かろうが、マメができていようが、関係ない!
ひたすらゴールを目指して走るのです!!
フィニッシュしたらコナガールが首飾りをつけてくれます。
その後は、恵みの霧シャワーがあります。
その後は、もうヘトヘトでしょうが、歩いたり、ストレッチをするなどしておくことをおすすめします。
あ、Tシャツを受け取るのを忘れずに。
あなたはフィニッシャーです!
思うように走れなかったとしても、とにかく完走したのですおめでとうございます!!
がっつり喜んじゃってください!!
ホノルルマラソン完走トレーニング
第1回 三ヶ月でホノルルマラソンを完走?
第2回 シューズの選び方
第3回 ウェアについて
第4回 ウォーミングアップ
第5回 足慣らし
第6回 回復について
第7回 走るときの心拍数
第8回 心拍数の測り方
第9回 主観的ペースについて
第10回 アスファルトを走るときの注意
第11回 完走のためのトレーニング計画
第12回 熱中症対策について
第13回 信号待ちの過ごし方
第14回 練習に適した時間帯は?
第15回 ランニング中に何を飲むのがいいのか
第16回 練習をさぼってしまった
第17回 背水のトレーニング
第18回 マラニックがおすすめ
第19回 トレーニングをしないで完走できるか?
第20回 フルマラソン本番前にペースをつかむ
第21回 ホノルルマラソンを走る準備
第22回 本番までに疲労を溜めないには
第23回 ホノルルマラソンまでの風邪予防
第24回 ホノルルマラソン当日の朝食
第25回 スタート直前のエネルギー摂取
第26回 完走プランを組み立てよう
第27回 当日のウォーミングアップ
第28回 スタートから5キロまでの快走法
第29回 5キロから10キロまでの快走法
第30回 10キロから15キロまでの快走法
第31回 15キロからハーフ地点までの快走法
第32回 ハーフ地点から30キロまでの快走法
第33回 30キロを過ぎたら
第34回 フィニッシャーとなれ